政府は2050年カーボンニュートラルの実現に向け、グリーントランスフォーメーション(GX)を強力に推進しており、2025年4月には改正建築物省エネ法が完全施行され、すべての新築建築物に省エネ基準適合が義務化されました。さらに、2030年には新築住宅・建築物についてZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能確保を目指し、2050年にはストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能確保を実現するという明確な目標が掲げられています。また、GX実現に向けた基本方針において、今後10年間で150兆円超の官民投資を見込み、脱炭素化への移行を加速させています。
こうした国の方針を受けて、建設業界では脱炭素化への取組が加速しています。ZEH・ZEB基準への適合が業界標準となりつつあり、大手ハウスメーカーを中心にZEH比率の向上が進展しています。さらに、ライフサイクル全体でのCO2削減を目指すLCCM住宅への関心が高まり、認定取得が増加傾向にあります。また、既存ストックの省エネ性能向上に向けた改修工事の拡大、太陽光発電システムをはじめとする再エネ設備の標準装備化、建材製造から施工、運用に至るまでのサプライチェーン全体での脱炭素化など、業界を挙げた取組が展開されています。
当社は、環境負荷低減への社会的責任を果たすため、早期からZEH住宅の普及に注力してまいりました。新築住宅については、ZEHを標準仕様とした住宅を販売し、お客様に高い省エネ性能と快適な住環境を提供することで、環境と経済性の両立を実現してまいりました。
そして今後は、より高いレベルでの脱炭素化を目指し、LCCM住宅をメインに販売していく方針です。LCCM住宅は、建築から解体までのライフサイクル全体でCO2排出量を削減する住宅であり、建設段階では低炭素建材の使用、運用段階ではZEH以上の省エネ性能と再エネ導入による大幅なCO2削減、廃棄段階ではリサイクル可能な建材の使用と適切な解体を実現します。ZEHが運用時のエネルギー収支に着目するのに対し、LCCM住宅は建物の生涯にわたるCO2排出量を評価する、より包括的な環境配慮型住宅です。弊社はこのLCCM住宅へとシフトすることで、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
以下を通じてGXを推進してまいります。
1)設備更新時の省エネ設備の選択による省CO2化
・高効率給湯器の導入 – エコキュート、エネファーム等の高効率給湯システムの採用
・高性能空調設備 – 最新のヒートポンプ技術を活用した高効率エアコンの選定
・LED照明の全面採用 – 消費電力を大幅に削減するLED照明の標準化
・高断熱サッシ・ガラスの採用 – Low-E複層ガラス、樹脂サッシ等による断熱性能の向上
2)再エネの導入による省CO2化
・太陽光発電システムの標準装備化 – 全棟への太陽光パネル設置を推進
・蓄電池システムの導入促進 – 創った電気を効率的に活用するための蓄電設備の提案
・V2H(ビークル・トゥ・ホーム)対応 – 電気自動車との連携による電力の有効活用
・HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の導入 – エネルギーの見える化と最適制御の実現
<ZEH・LCCM住宅比率目標・実績と施策>
| 年度 | 目標 | 実績 | 備考 |
| 2025年度 | 50% | ZEH標準化の成果 | |
| 2026年度 | 75% | LCCM住宅への移行推進 | |
| 2027年度 | 99% | ほぼ全棟LCCM住宅化 |
・技術者育成 – LCCM住宅に関する社内研修の実施と資格取得支援
・設計プロセスの標準化 – LCCM住宅を標準仕様とした設計フローの確立
・サプライチェーン連携 – 協力業者との連携強化による低炭素建材の安定調達
・お客様への啓発活動 – LCCM住宅の価値とメリットの積極的な情報発信
当社は、GX実現への貢献を企業の重要な使命と位置づけ、建築事業を通じた脱炭素社会の実現に全力で取り組んでまいります。環境と経済が調和した持続可能な社会の構築に向けて、今後も積極的に挑戦を続けてまいります。
2026年4月1日
沢田建設株式会社
代表取締役 澤田武憲